相場で生き残れ/相場で負けたときに読む本 実践編/山口祐介/おすすめ星3

おすすめ本

相場の世界では、どんなに優れたトレーダーでも「負け」を経験せずに勝ち続けることはほぼ不可能です。むしろ、負けをいかに受け止め、そこから学び、次のチャンスに生かすかが重要になります。「相場で負けたときに読む本 実践編」は、山口さんがそうした“負けとの向き合い方”を具体的に示してくれる一冊です。今回は、本書のポイントを分かりやすくまとめつつ、そのエッセンスを実践的な視点からご紹介していきます。
負けたときこそ真価が問われる!/相場で負けたときに読む本 真理編/山口祐介/おすすめ星3
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「負け」がもたらす本当の意味

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山口さんは、負けが単なる「損失」ではなく、実はトレーダーとしてステップアップするための貴重な経験であると強調します。負けるときには必ず理由があり、その理由をいかに深く掘り下げ、次の改善に役立てるかがポイントです。例えば、エントリーが早すぎたのか、損切りラインが甘かったのか、そもそもエントリーする根拠が弱かったのか――こうした振り返りを丁寧に行うことで、同じ失敗を繰り返す確率が大きく下がります。

マインドセットの再構築

負けが続くと、つい焦りや恐怖心が生まれます。結果、「今度こそ取り返そう」「早くプラスに戻したい」という思いが先行し、無謀なエントリーやロットの増加につながりがちです。山口さんは、こうした負のスパイラルから抜け出すためには、自分自身のメンタルを客観視し、冷静に判断できる土台を作ることが大切だと説きます。その一つの方法として、日々のトレード記録をつけ、エントリー前後の心理状態や行動を“言語化”することが挙げられます。文字に起こすことで、自分の思考の癖や感情の波を客観的に捉えられるようになり、無駄なトレードを減らす手がかりが見えてくるのです。

トレードルールの再確認

どんな手法にもメリット・デメリットがありますが、それらを理解し、きちんと「自分なりのルール」を定めることが重要です。山口さんは、負けが増えたときこそルールを再確認する絶好の機会だと提案します。エントリー条件、利確目標、損切りライン、ロットサイズなどを明文化しておき、相場に向き合う前に必ず目を通す。この“ルーティン”を欠かさないようにするだけで、勝率が劇的に変わるケースも珍しくありません。

適切なリスク管理で大負けを防ぐ

負けをゼロにすることはできなくても、大負けを防ぐことは可能です。山口さんが特に強調するのは、「損切りラインをしっかり設定し、守り切る」ことの大切さです。人間は本能的に損を確定させたくない生き物ですが、ズルズルと含み損を抱えるほど、メンタルにも大きなダメージを受け、冷静な判断が難しくなります。だからこそ、エントリーと同時に明確な損切りラインを設定し、そこに到達したら迷わず決済するルールが欠かせないのです。

気持ちを切り替えるコツ

相場は感情の揺れ動きと密接に関わっています。負けが続くと自分を責めてしまいがちですが、その状態でトレードを続けると、さらに泥沼化しやすいのが現実です。山口さんのアドバイスの一つとして、“一度チャートから離れる”というものがあります。相場を見続けていると、取り返そうという気持ちや不安が増幅しやすいので、いったん休憩を取って頭をリセットすることが効果的です。ウォーキングや軽い運動などで体を動かしたり、趣味の時間を設けたりして、相場と気持ちに適度な距離を置く習慣を持つことが、最終的にパフォーマンスを安定させるカギになります。

勝ち癖ではなく「負けの対処」にフォーカス

勝ち癖をつけることも大事ですが、山口さんが提案するのは、むしろ「負けの対処法」の確立にフォーカスすることです。負けを最小限に抑え、そこからできるだけ多くを学ぶ姿勢があれば、相場がどんな状況でも大ダメージを負うリスクは低くなり、長期的な生存率が高まります。勝ち続けるトレーダーとそうでないトレーダーを分ける最大の要因は、実はこの「負けとの付き合い方」にあるのではないでしょうか。

まとめ

「相場で負けたときに読む本 実践編」は、山口さんがトレードで失敗した経験や、そこから学び取った本質を余すことなく詰め込んだ一冊です。相場でうまくいかないとき、多くの人は「もっと勝ち方を学ぼう」と考えがちですが、本当に必要なのは「負けからどう学び、どう立ち直るか」。その考え方や具体的なテクニックがしっかり体系化されているので、トレーダーにとってはバイブル的存在になるでしょう。
もし相場の世界で今まさに苦しんでいる方がいたら、山口さんの本を参考にしながら、感情とルールの両面を見直してみてください。負けることは決して悪いことではなく、自分のトレードを再点検し、より強くなるためのチャンスだと感じられるようになるかもしれません。

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