「病気は自分で治す」というタイトルを見たとき、多くの人は「本当にそんなことができるの?」と疑問に思うかもしれません。現代では、病気になれば病院に行き、薬を処方してもらい、症状を抑えていくのが一般的な流れです。しかし、安保さんは「私たちの身体には、自らを治す力がある」と説き、その力を最大限に引き出す方法を提案しています。今回は、安保さんの考え方や具体的な実践法を分かりやすくまとめてみました。
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安保さんの考え方の核心

安保さんは、病気の原因の多くが「自律神経と免疫のバランスの乱れ」にあると考えています。人間の体には、もともと外部からの刺激に対応したり、体内の不調を修復したりする“自己治癒力”が備わっています。ところが、ストレスや過度な薬の使用、あるいは不規則な生活習慣によって、この自己治癒力がうまく働かなくなることがあるのです。
安保さんは、この「自然な免疫力」を高めるためには、自律神経のバランスを整える必要があると強調しています。交感神経ばかりが優位になると免疫力が下がる一方で、副交感神経だけが強すぎてもバランスを崩してしまうのだそうです。大切なのは両者をバランスよく働かせること。その結果として、身体は自ら病気を治す力を取り戻していきます。
具体的な実践法
1. 過剰な薬の使用を見直す
安保さんは、薬の必要性を全面的に否定するわけではありませんが、過度な服用や長期的な服用には警鐘を鳴らしています。薬によって症状を抑え込むことは一時的な効果はあるものの、自己治癒力を妨げ、さらなる体調不良を招く可能性もあると言います。症状が軽い場合には、まずは身体がもともと持っている自然治癒のメカニズムに任せることを意識してみましょう。
2. ストレスの軽減
自律神経の乱れの大きな原因となるのがストレスです。安保さんは「ストレスを完全になくすことは難しいが、軽減はできる」と言います。具体的には、適度な運動や趣味の時間を設けるなど、自分がリラックスできる“心の休息”を意識的に取り入れることが大切です。また、深呼吸や瞑想といった方法も、自律神経を整えるうえで有効だとされています。
3. 生活習慣の見直し
規則正しい生活やバランスのとれた食事は、免疫力アップの基本です。安保さんは「頑張りすぎず、休むときはしっかり休む」という姿勢を推奨しています。睡眠時間が不足すると、交感神経が活発になりすぎてしまい、身体が修復する時間が不足してしまうのです。また、食事においても野菜や発酵食品を積極的に取り入れ、添加物の少ない自然に近い食材を選ぶことで、腸内環境を整え、免疫を高める効果が期待できます。
4. 身体との対話を大切に
安保さんは「症状は身体からのSOSサイン」と捉えます。痛みや不調があるときには、無理をして動き回るのではなく、一度立ち止まって自分の身体と向き合いましょう。身体が「休みたい」「温めてほしい」と訴えているのであれば、その声に耳を傾けることが回復への近道です。
まとめ
安保さんの「病気は自分で治す」という考え方は、単に「薬を使わずに自然に任せよう」という極端な話ではありません。むしろ、私たちが本来持っている自己治癒力に目を向け、日々の生活習慣を見直し、ストレスの取り扱いや睡眠・栄養などを工夫することで、自分の身体をベストな状態に保とうという提案です。現代医療が大きく発展しても、健康を維持する最終的なカギは自分自身の中にあるのかもしれません。
もし普段、体調不良に悩んでいるなら、安保さんのメッセージをヒントに、自分の身体が本来持つ力を活かしてみるのはいかがでしょうか。少しずつ意識を変え、暮らしを整えることで、きっと新たな健康の可能性が広がっていくはずです。
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